昨日は、ピチェの造形大での公開授業とワークショップに行ってきました!
公開授業では、
まずタイはどこにあるのか・タイという国の成り立ち、古典仮面舞踊劇"コーン”は、国との成り立ちとどのように関連しながら生まれ、発展してきたのか、といった歴史的背景の説明から始まりました。
そしてピチェが踊りを始めた頃のことから現代に至るまでの、大きな流れを、映像や写真をまじえながら説明されました。
ピチェからもよく聞いていましたが、このように通して聞いてみると、非常に興味深いもので、あっという間の180分でした。
今回、ダンスボックスで上演する『I am a demon』は、
自分ひとりで舞台を成立させることのできるキャラクターをつくること("コーン”は複数の人数で構成される舞踊劇である)、
そのために、本当に必要なこと、必要でないことを見極め、
今までになかったスタイルの仮面をつくり("コーン”の世界ではあり得ないこと)、
←この仮面も新たに作られたものです
衣装をとり(こちらもあり得ない)、どんどんと不必要と思われるものをそぎ落とし、本来あるべき"コーン"の身体とは何であるのかを追求した時期に作られた作品です。
この試みが、"コーン”の世界でいかに大目玉をくらったかは、能楽で、仮面をとり、衣装をとって踊ることを想像してみると、分かりやすいかもしれません。
この次に、他者とコミュニケーションする為のダンスの新しい言語を作ろうとした時期に突入します。
ピチェが大阪に滞在し、4名の出演者たちとつくった『テーパノン』は、この時期における作品と言えます。
どの試みも根っこには、"コーン”はみんなのものであること、現在でも使えるものであるという信念に裏付けされています。
さて、ワークショップは、8名の参加者。
連続ワークショップの最終回でした。
最終回は、1対1になって、相手がシンプルな振付のダンスを繰り返していることに対して、目を閉じて体全体を目にしながら、触りながら、その振付を受け取っていく作業。
この次は、歩く、飛ぶ、倒れる、相手と向き合う、挨拶をする、ハグする、といったシンプルな要素を全体で組み合わせていく作業。バックミュージックにはクリスマスソングが流れていました。
ここで様々に試行されていることは、明日の「第3回世界アーティストサミット」でのピチェのプレゼンテーションの時間で披露されます。
詳細----------------
ピチェ・クランチェン『I am a demon』
12月23日(水/祝)17:00より ※1回公演
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FY