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DANCE BOXのブログ

日がな一日、ダンスボックスの記録

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こけら落としダンス公演 みどころ紹介!

2009/05/14(Thu)17:02

ArtTheater dB神戸杮落とし公演
「trip~夢みるカラダと夢みないカラダについての考察~」迫る!

5月16日(土)から、いよいよArtTheater dB神戸の杮落としの公演が始まる。
日本のコンテンポラリーダンスを背負う新鋭からベテランまでが集い、競演するこの機会を是非、お見逃しなく
企画・詳細

Aプロ(5/16 ~5/17 )は、きたまり×森川弘和、宮北裕美+ORGAN、東野祥子+カジワラトシオが出演。

昨年のトヨタコレオグラフィーアワードのオーディエンス賞を獲得するなど、成長著しいきたまりが、初めて男性とのデュオに挑戦する。自ら主宰する「KIKIKIKIKI」では、女性の<生>への渇望と痛みを、残酷な切なさをもって表現するきたまりが、森川弘和を向えてどのような世界を紡ぎだすのか。たいへん興味深い取り組みである。
 
(写真:阿部綾子)    (写真:森本達郎)

宮北裕美は、静謐でピュアーな空間をつくりだす踊り手である。動きは細部にわたり独自の開発があり、そのこともこの人の表現に奥行きと観客に対して想像力を喚起させる効果をもたらしている。ORGANの音としまなかこうの詩と宮北のダンスが出会い発火し、観客を遠い世界に誘うことと思う。

(写真:井上大志)

東野祥子は踊るために生まれてきた天性のダンサーだと思う。度重なるケガを乗り越えて、打たれても打たれても立ち上がってくるボクサーのような強靭な精神性をもっている。
身体を全て拘束されても、この人は髪の毛1本で踊ることをするだろう。カジワラトシオとのコラボレーションもふたつとして同じ状況をめざすことがない。
舞台のなかの一瞬一瞬を生きるダンサー。それが東野祥子の魅力である。

(写真:BANRI)

Bプロ(5/23~5/24)はアンサンブル・ゾネ、岩下徹、セレノグラフィカが登場。

アンサンブル・ゾネは地元、新長田出身の岡登志子が主宰するカンパニー。1994年にカンパニーを結成。以降、日常の身体から生まれる行為や仕草を舞台空間にダンスとして、ダンサーの意識と拮抗させながら現前化することへの真摯な取り組みをおこなってきた。
伊藤愛を中心に若手のダンサーで構成される今回の作品も、身体と空間の関係から、私たちが日常生活のなかで喪失していく大切な感覚を呼び戻すような作品になることを期待している。

(写真:羽鳥直志)

岩下徹は山海塾の舞踏手として活動しながら、長年にわたり即興のダンスを追及してきた世界的にも稀有なダンサーである。生きていること自体が即興であるという考え方が当然あるなか、(それは、人が生きていくプロセスにおいて自分が思うように多くの人が生きていくことが困難であるということ)あえて身体表現者として、身体の晒し方を標榜している遊行僧のような様相を呈している。内からの衝動と外からの圧力、誰しもそのようなことを感じながら生きているのである。その絶妙なバランスが現在の社会には欠けているように思う。そこを表現者として、岩下の踊りから汲み取ることができると思う。

(写真:山中隆史)

セレノグラフィカは男女のデュオであるが、結成以降、男と女の関係を説明的ではなくユーモラスに抽出することをおこなってきた。結婚や出産といった愛情の制度化ではなく、永遠に曖昧な男女の関係性を隅地が新たにどう描くのか、期待している。
かつて、女性に翻弄されながら生きていく男を演じては、最高の演技者であったマルチェロ・マストロヤンニのような飄々とした風情を、阿比留が熟成したダンスで見せてくれることと思う。

(写真:川上坐)

コンテンポラリーダンスの正しい観方というものが、あるわけではないので、自由に見て、自由に感じていただければと思います。
是非、この記念すべき機会に、ArtTheater dB神戸にご来場ください。
お待ちいたしております。(I)
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